先日、竣工から1年経った「新居の家」に伺いました。
竣工当時と比べ、庭の樹々が大きくなり、室内の植物も増え、緑が賑やかになっていました。インテリアを彩る家具、電化製品、小物を、デザインや色のバランスを考えながら住まい手のNさん家族はセレクトされて、心地よい住空間を作っていらっしゃいます。
居間の床には無垢のカラ松を使用しています。竣工当時は黄色がかった色でしたが、1年経って赤みが増すキレイな変化がみられました。
完成したものが成長していく経年変化は図面では表せきれないもの。図面で描くものは、家が生まれた瞬間の器の形でしかないんですね。住む人が入り、生活が始まることで、そこに住む家族に家が馴染んでいく。設計者は建物の引渡しを終えるとそこの場から距離を置くようでちょっと寂しい気持ちになるのですが、馴染んでいく過程を見ていくことが楽しみのひとつとなります。
※写真は竣工時のものも含まれています。